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人と木のまじわり

木の戸籍|Wood Register

紫檀

Dalbergia spp.


呼称・解説
黒檀・鉄刀木とともに「唐木三大銘木」に数えられる。マメ科ツルサイカチ属(Dalbergia)の、重く緻密な広葉樹の総称。英名はローズウッド。
分布・産地
インドから東南アジア(タイ・ベトナム・ラオスなど)の熱帯林。産地と種により、本紫檀・手違い紫檀・紅木紫檀などと呼び分けられる。
杢・木目
木理は交錯し、肌目はやや粗い。赤褐色の地に、墨を流したような黒い縞が走る。
色・木肌
赤褐色から、紫を帯びた黒褐色へ。油分を含み、磨くほどに深い艶が生まれ、経年でさらに深みを増していく。

成り立ち

熱帯の乾季と雨季を、何十年、何百年とくり返し生きる。成長は遅く、その分だけ年輪は詰まり、材は重くなる。心材には色素と油分が深く蓄えられ、ものによっては水に沈むほどの密度をもつ。虫も菌も寄せつけない—生きていたときの強さが、そのまま木に残っている。

香り

削ると、かすかに甘く、花のような香りが立つ。「ローズウッド=薔薇の木」の名は、この香りに由来する。木が粉になるほど、その芳香ははっきりと感じられる。

希少性の背景

古来、唐木細工や仏具、銘木として珍重されてきた。ゆっくりとしか育たぬ木が、長く伐られ続けてきた。2017年、ツルサイカチ属(Dalbergia)はすべて、ワシントン条約(CITES)による国際取引管理の対象となる。新たに国境を越える木は、年々少なくなっている。

遠い熱帯で、ゆっくりと時を重ねた木。その重みと、かすかな薔薇の香りが、いま暮らしのなかにある。

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