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人と木のまじわり
木の戸籍|Wood Register
栃
Aesculus turbinata
- 呼称・解説
- トチノキ科の落葉広葉樹。葉の形から「七葉樹(しちようじゅ)」とも。日本の山に育つ、暮らしに近い木。
- 分布・産地
- 北海道南部から九州まで。とりわけ東北・北海道南部の、渓流沿いの肥沃な土地に多い。
- 杢・木目
- 心材と辺材の境はあわく、肌目は単色。仕上げると絹のような光沢が立つ。縮み杢・波杢・玉杢が現れ、細かな杢は「一寸八縮(いっすんやちぢみ)」と呼ばれる。
- 色・木肌
- 赤みを帯びた黄白色から、淡い黄褐色へ。金色にきらめく材、白く澄んだ材(白栃)、赤みのさす材など、個体差がある。
成り立ち
渓流沿いの深い土に根を張り、ゆっくりと大きくなる。風や地形に揉まれた木ほど、繊維が乱れ、思いがけない杢を結ぶ。樹高は二十メートルを超え、幹に瘤や凹凸を抱えることもある。その乱れが材面の美しさを形づくる。
香り
透明感のある見た目の通り、香りはあまりしない。削ると若干の木の香りがある。
希少性の背景
かつては臼や器に刳られ、暮らしの道具となっていた。実は栃餅に、花は蜜に。神社に植えられ、ご神木として祀られた木でもある。いまは大径木が減り、山深くにわずかに残るのみ。とりわけ全体が白い「白栃」は、出会うことの稀な材である。
山あいの水をすい上げ、絹のような光をたくわえた木。
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